『珠玉の11曲』
選ばれた歌姫たちの歌の上手いこと。稲垣潤一との絡みもハモリも違う色合いだからこそ、これだけ多様な雰囲気を醸し出せるのでしょう。オリジナルの名歌唱が耳に残っている曲たちですが、男と女のデュオという企画の良さによって、ただのカヴァー・アルバムではありません、という差別化がしっかりと図られています。 稲垣潤一の硬質で突き抜けるような声質は、女性とのハモリの相性はいかに、と思いましたが、歌姫の魅力がでるように上手くひき立てながらメロディとハモの歌唱や音量を調節しています。その曲の持っている歌の魅力を引き出した力を受けました。稲垣と歌姫とのバランスが絶妙で、個性をいかすキーへの転調もアレンジが上手くいっていますので違和感がなく、かえって変化が生まれます。 「Hello, my friend」は、抜けるような高橋洋子の高音が清み渡り、オリジナルとの違いを明確に打ち出しました。絶賛。 「悲しみがとまらない」の小柳ゆきは大人の歌唱を披露し、しっとり感がたまりません。声の強さと抜け方も図抜けています。 「あなたに逢いたくて」の松浦亜弥は可愛さが声に出ていますし、意外な彼女の一面を知って、これには驚かされました。 軽快でポップなアレンジの「Piece of my wish」での展開に伴って歌い上げる辛島美登里と稲垣の盛り上げ方にキャリアを感じました。 大貫妙子がデュオを歌うということだけでも値打がある「サイレント・イヴ」、2人の声質が一緒に聞こえた露崎春女の「あの日にかえりたい」、歌詞の意味を体感している白鳥英美子の「人生の扉」、30年前と全く変わらない懐かしの太田裕美、といずれも感涙物の歌唱でした。 「秋の気配」の山本潤子、中森明菜との「ドラマティック・レイン」、最後まで万華鏡のように変化する歌姫の登場と稲垣の名歌唱に拍手を送ります。 |
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